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車いすのファッションデザイナー『長屋宏和』の前向きさに心を打たれた

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またまたNHKの『ハートネットTV』を見ていて気になる人を発見しましたので、今回はその方をご紹介したいと思います。

 

車いすのファッションデザイナー長屋宏和

長屋さんの経歴

今回はご自身も普段車いすで生活をしながら、障害者の方のためのファッションデザイナーとして活躍する長屋宏和さんについて書いていきます。

 

まず長屋さんの経歴からご紹介しましょう。

 

長屋さんは幼いころから車いすで生活をしていたわけではありません。元々の職業はレーシングドライバー。F3の大会で上位入賞を果たすような優秀なdriverだったそうです。

 

そんな長屋さんの生活が一変したのが22歳の時。レース中に接触事故を起こしてしまうのです。16時間にも及ぶ大手術の末何とか一命をとりとめた長屋さんでしたが、頚椎損傷の大けがを負ってしまい手足の自由が奪われてしまうのです。そこから長屋さんの車いす生活が始まります。

 

ファッションデザイナーになるきっかけは?

レーサーの道を断たれた長屋さんでしたが、そこからすぐにファッションデザインの道へ進むわけではありません。

 

事故から2年後、レースに出場したいと願う長屋さんのために仲間たちがマシンを改造してくれたのです。そのおかげもあってレースへの出場を果たします。ただレースに出場した長屋さんはこう考えたのです。

 

「レースに出場するのはもう難しい」

 

その改造したマシンで運転するのは可能sかもしれません。ただ事故にあった後の身体ではプロのレースで勝つのは厳しい。長屋さんはその現実を受け止めます。

 

ただ、決してその現実に絶望することはありませんでした。自分を支えてくれた仲間や友人の前向きな姿勢に感化されこう考えるのです。

 

「人生一度きりなので、他のことを考えていかないといけない。前向きに考えて頑張る」

 

レーサーという道を断たれてしまった時のショックはそうとうなものでしょう。そのショックは計り知れませんし、そのまま落ち込んでいってしまってもおかしくないはず。いやっ、落ち込んだとしてだれが責められるでしょうか?でも、長屋さんはその現実を受け止め前向きに進むことを考えた。とても強い、そう思いました。

 

そしてここから長屋さんは次に何をしようか模索しはじめるのです。

 

きっかけは自分の経験から

長屋さんが次の道を見つけるのはふとしたことがきっかけでした。元々長屋さんは事故にあう前にはとてもジーンズが好きでよく履いていたそうなのです。ところが事故後に病院で車いすに乗ったままジーンズをはくのはNGとのこと。なぜかというと床ずれが起きてしまうからなんですね。

 

床ずれは寝たきりの方などによく起こります。簡単に言うと同じ姿勢のままでいると、圧迫などで組織の血流が悪くなって壊死してしまうんですね。介護士の方が寝たきりの老人の方に寝返りをうたせるのはこの床ずれが起こらないようにするためです。

 

車いすの方は基本的に座った姿勢のままなので普通に売っているジーンズでは血流が悪くなってしまうのでしょう。ただ長屋さんは「そっかー。ジーンズ履けないんだ‥‥‥。」とならなかった。ここで自分の母親が洋服のリフォームをしている事と結び付けてこう思うわけです。

 

「僕でもはけるジーンズをつくれないか?」

 

自分はジーンズが好きで車いすでもジーンズをはきたい。でも今あるジーンズでは床ずれが起きてしまって履くことができない。それなら床ずれが起きないジーンズをつくれないだろうか?とこう考えたわけですね。

 

そういった彼自身が体験した不便さや「こうしたいな」という思いから長屋さんの次なる道への道筋が見えてきます。そしてお母さんが経営する会社の1事業として障害者の方向けの洋服をつくりはじめるのです。

 

今では車いすの人が履いても床ずれしないジーンズの開発、車いすのまま簡単に脱ぎきできるダウンコート、車いすの人でも着れるウェディングドレスなど「障害者の方のニーズに応えるファッションアイテム」を次々に開発し多くの方の笑顔を生み出しているのです。

 

また今では一人一人の悩みに応えるために着る人の障害に合わせた服の仕立ても始めたとのこと。今後も長屋さんは障害者の方が自分の障害を気にせずファッションを楽しむための事業に邁進していくはずです。

 

長屋さんの生きかたから学べること

レーシングドライバーの時に大事故にあい車いす生活へ。以前とは日常がまるっきり変わってしまった長屋さん。おそらく僕らが想像した以上に落ち込み苦しんだはずです。もちろん彼には仲間や友人の支えもありましたが、それでもレースという自分が熱中していたものを奪われてしまった、その現実を受け止めることは生半可なことではなかったはず。

 

でも長屋さんはそこで腐りませんでした。過去の栄光に捉われず今を見つめ「障害者になった自分に出来ることは何だろうか?」そう考え続けて今の障碍者の方向けのファッションデザイナーという道にたどり着いたのです。

 

障害を負うことは辛いことですし苦しいことでもあるでしょう。僕は障害を負ったことがないので、とてもその気持ちを想像することはできませんが死んでしまいたいと思う人がいてもおかしくないはず。でも長屋さんのようにその辛い経験を活かすことで自分と同じように困っていたり悩んでいる誰かの役に立つこともできる、そして誰かの笑顔をつくることができるかもしれない。そんなことを学ばせてもらいました。

 

僕らも時に苦しい思いをすることもあるし、つらく逃げ出したくなるような現実に打ちのめされることもあるかもしれません。でも長屋さんのように人生を前向きに捉え「この経験を活かせるかもしれない」と思うことで、もしかしたら僕もあなたも誰かの人生を少しだけでも良くすることができるかもしれません。

 

ちなみに長屋さんの夢はF1ワールドチャンピオンになるということ。その夢がご自身の中で頑張る原動力になっているそうです。最近では事故の後やめていた筋トレも始めたそうです。す、すげぇ‥‥‥。この前向きさ少しでも見習いたいものですね(^^)僕も頑張んなきゃ。

 

それでは今回はこの辺で。

最後までご覧いただきありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします。

 

 

 

参考サイト

NHK福祉ポータル ハートネット

長屋宏和 ピロレーシング チェアウォーカーファッション

長屋宏和 | HIROKAZU NAGAYA WEB SITE それでも僕はあきらめない