ニート気質な僕の生きる道

仕事を辞めて無職でニートになった僕がどう生きていくのかを綴った日記です。またニートやひきこもりなどなかなかうまくいかない人が一歩踏み出せるような、後押しができるような記事も書いていきたいと考えています。

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死刑囚は何を考えているのかを知るために ドキュメント死刑囚という本を読んでみました。

先日、図書館で新刊本の予約表の中からこの本を発見しました。

 

『ドキュメント 死刑囚』

普段、死刑囚の考えている事が僕らの耳に入って来る事はまずありません。別に彼らの考えに共感しているわけではないですが、単純に「何を考えているのか」という思いはあったんです。全てを理解できるわけもないですが、その一端に触れることが出来るかも、そんな思いからこの本を読んでみることにしました。

 

内容

犯行の深層、社会治安と極刑の矛盾とは。
長年、死刑囚と接してきた著者だから描ける実態とは。
事件の詳細やその後の動きを大幅加筆して迫る!

引用元:Amazon.co.jp: 増補版 ドキュメント死刑囚 (ちくま文庫): 篠田 博之: 本

目次 

  • 序章 死刑に犯罪抑止力はあるか
  • 第一章 すべては夢の中 「幼女連続殺害事件」宮崎勤
  • 第二章 孤独と殺意 「奈良女児殺害事件」小林薫
  • 第三章 底なしの憎悪、むき出しの憎悪 「付属池田小事件」宅間守
  • 第四章 自殺がわりの死刑 「土浦無差別殺傷事件」金川真大
  • 第五章 死刑の恐怖 「和歌山カレー事件」 林眞須美
  • 終章 罪と罰への向き合い方

 

 

感想

本書に登場する死刑囚達は日本中を騒然とさせた凶悪犯罪を行った人間たちです。みな残虐な事件を起こしています。本書に出てくる死刑囚のうち、宮崎勤、小林薫、宅間守、金川真大は既に死刑が執行されておりこの世にはいません。

 

唯一、林眞須美だけは死刑執行はされていませんが、死刑判決は確定しており現在は刑務所にて無罪を主張しているという状況です。

 

本書では、筆者が実際に死刑囚達と面会をしたり手紙のやり取りや裁判の過程などから死刑囚の考えやその素顔とは一体どんなものなのかというところに迫っています。(宅間守について筆者は直接やり取りをしていません。)

 

手紙でのやり取り、面会ではかなり突っ込んだところまでやり取りをしています。正直、手紙や会話の内容があんまり理解できないような死刑囚もいれば、ある程度理路整然と筆者とやり取りをしている死刑囚もいたりして、そこは驚きでした。

 

まぁ、かといって彼らの考えに共感できるわけはなくて、やっぱり憤りの気持ちが強い。ただ、死刑囚の中には「この人、もしかしたら環境が違ったらこんな罪を犯さなかったんじゃないか。」っていう人がいたんですよね。

 

死刑囚っていうとみんな極悪人みたいなイメージがあると思うんだけど、何かこうボタンの掛け違いみたいなところからそれが段々エスカレートしてしまって‥‥‥。

 

事件を起こした背景を見ていると、「果たして自分が彼らとおんなじ立場だったらどうだったのか??」って考えてしまいます。僕自身はたまたま恵まれた環境の中に生きてるけど、犯罪を犯す人の中には環境自体が劣悪な人も多い。

 

「でも、その兄弟とかは同じ環境に育ちながら罪を犯してないんだから、やっぱそいつが悪い」って言っちゃえばそれまでなんだろうけど、同じ兄弟だろうと年齢が違えば立場も違って環境から受ける影響も違ってなんてことを考えると、全く無関係なこととも考えられないんですよね。

 

いやっ、もちろん彼らは人を殺してとんでもない被害を与えたのでそれ相応の刑罰を受けるべきだし、死刑になるのも妥当だと思うんです。被害者の立場っていうのを考えたらそこに異論は全くありません。

 

だけれど同じ人間である以上、被害者や被害家族になることもあれば、環境や性格、病気や人間関係なんかがこうどこかで変な方向にいっちゃってもしかしたら加害者側に‥‥‥なんて事もチラッと頭をよぎってしまうんですよね。もちろん、人を殺したいとかなんてこれまで全く思いもしないことなんだけど。それは僕という人間が僕という立場にいるからかもしれない。

 

死刑を望む死刑囚

本書に登場する死刑囚達の中で、小林、宅間、金川の三人は『死刑を望む』死刑囚なんですよね。

 

小林死刑囚に関しては本書の中でちょっと揺れ動いた心情なんかも明らかになるんですが、結局三人とも「死刑にしてほしい」といって死刑になっていったんです。

 

死刑を望んで罪を犯し実際に死刑になる。だとすると、死刑というのは果たして本当に犯罪の抑止になるのかというのを考えてしまいますし、筆者も同じことを述べています。

 

かといって、何か別の刑罰で償わせればいいのかというと何がいいなんて言えるはずもないし、よく出る代替案が『終身刑』ですが、死ぬまで刑務所に入れとけばそれは罪の償いになるのか、はたまた被害者やその家族が望むものなのかというのを考えてしまいます。結局のところ答えは出ない気がします。

 

印象に残った筆者の言葉

僕がこの本を読んでいて特に印象に残ったのが次の言葉です。

犯罪はある意味で社会への警告だ。その警告が読み取れない場合は、犯罪の予防はできず、社会は衰退する。

 

自分の人生に満足して、充実していればおそらく犯罪を犯す人間なんていないのでしょう。

 

でもこの本の中に登場する死刑囚達はいずれも、社会から疎外されてきた人間です。いずれのケースも「この社会の中に居場所なんてない」と本人は思っていたような気がします。そしてとんでもない行為に走ってしまった。

 

でも、もし彼らに居場所があればどうだったのでしょうか。それが家族でも、友人でも、職場の人間でも何でもどこかに居場所があったのなら。もし仮に罪を犯しそうになった時にブレーキになってくれるような存在があったのなら、もしかしたら罪を犯さず被害を受ける人を減らすことも出来たのではないかとも思います。

 

まぁそんなことを言ってもそれは結局タラレバの話。彼らは非道な行為をしたわけですし、その行為は到底許されるものではないです。

 

ただ、彼らの行為が筆者がいうように社会への警告だとすると、もしかしたら今の社会には居場所がない人が沢山いるのかもしれない。うまくいけば周りに人は集まるけど、とことん孤立してしまう可能性もある。とことん孤立してしまえばブレーキをかけてくれる人はいませんから、その中からもしかしたら彼らのような人間が出てきてしまうのかも‥‥‥。

 

そんなことを考えると、何かこう言葉に言い表せないような不安感とやるせなさが僕の中にこみあげてきます。どうすればいいんだろうかというのが正直な僕の気持ちです。

 

でも、どれだけ孤独になろうとも、うまくいかない人生だろうとも人を殺すという選択は絶対にしちゃいけない。

 

これだけは思います。

 

『ドキュメント死刑囚』

読んでいて不快な思いをする人も多いと思いますが、感じるものも多いです。興味がある方は読んでみてください。

 

 

 

それでは今回はこの辺で。

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いいたします。