オバログ

日記から読んだ本や映画の感想、時事問題まで綴るブログです。弱者の戦い方、この社会がどうあるべきかも書いていきます。

いい人生を手に入れるには?ちきりんさんと梅原大吾さんの対談本から学んでみよう♪

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先日、図書館で予約していた本が届いたので読んでみました。

 

 

プロ格闘ゲーマー梅原大吾さんと社会はブロガーちきりんさんの対談本だ。僕はちきりんさんの考え方がとても好きで本を何冊か持っている。それに加えて今回はプロゲーマーの方との対談本。しかもテーマは「いい人生を手に入れるには?」というもの。非常に興味深いなと思ったので読んでみたというわけだ。

 

ここでお二人の簡単な経歴を書いておこう。あまりに違う境遇に驚く方も多いかもしれない。

 

ちきりんさんは国立大卒で証券会社に勤務、アメリカに留学してその後外資系企業に勤務といういわゆるエリートコースを歩んできた方だ。いっぽう梅原さんは、14歳で格闘ゲームの国内大会優勝、17歳で世界大会で優勝。高校卒業後は、バイトをしながらゲームを続けるという生活。23歳でいったんゲームの世界を離れたものの、その後28歳で復帰。29歳でアメリカの企業とプロ契約を結び、プロゲーマーとして活躍。

 

どうだろう??こんなにも立場が違う二人の対談本である。年齢も立場も経歴も全く違うお二人が考える「いい人生とはなんなのか?」僕はここに非常に興味を持った。僕自身いい人生を手に入れたいなと思っている。多くの人もいい人生を手に入れたいと思っているだろう。

 

本書を読むことでいい人生を手に入れることは出来ないが、「いい人生を手に入れるためのヒント」のようなものは得られるかもしれない。

 

二人の考え方の違いが面白い

本書ではお二人が章ごとに

 

  • 学歴
  • 競争
  • 目的
  • 評価
  • 人生
  • 職業
  • 挫折
  • 収入
  • 未来

 

というテーマで自分の考えを話している。境遇が違えば考えも違うのは当たり前と言えば当たり前なのだが、お二人の考え方が「ああ、こういう考えなんだな」というのが知れて面白い。

 

一例を出すと、学歴エリートのちきりんさんは「学校って無駄だよね」と言っている一方で学歴とは関係のないゲームの世界で生きてきた梅原さんが「学校って無駄じゃない」「出来るだけ行っておいた方がいい」と言っているのだ。経歴からしてみれば「えっ?なんか矛盾してない?」という感じかもしれないが、その考えに至るまでには当然理由がある。

 

ちきりんさんの場合、周りは学歴的に言えばエリートの人たちが多かった。そして、そのエリートになれば幸せになれると信じていた人たちが多かった。しかしふたを開けてみれば、リストラされたり、倒産の憂き目にあったりしてしまっている。

 

しかも、学校で真面目に学べば学ぶほど「言われたことをただしっかりとこなしていけばいい」という無思考に陥り、予想外の出来事だらけの社会に対応できなくなってしまう。「こんなはずじゃなかった」という憂き目にあった人を沢山見てきたとのこと。

 

学校で教え込まれた価値観に縛られて苦しんでしまっている人たちがたくさんいる。そう考えると「学校で真面目に勉強した人ほど損する仕組みなんじゃないか」とすら思っている。

 

いっぽうの梅原さんはというと、彼自身は高卒でゲーマーとして生きてきた。だが、彼の場合ゲームがどれだけ強くても、「勉強しなくてもいいのか」という不安を子供の頃から抱えていたそうだ。(学校では授業がつまらなくて寝てしまっていたらしい)

 

彼がゲームで日本一になった14歳や世界一になった17歳の頃はまだ1990年代だ。今でこそ「ゲーマーでもお金が稼げる時代」にはなってきたが、当時はそんなこと考えることも出来なかった。そういう時代背景もあって世界一であっても不安をぬぐえなかったらしい。確かにそう考えても不思議ではない。

 

さらに、彼はバイトですら学歴差別をされたらしい。レジのお金がないと学歴のない人が真っ先に疑われたとのこと。確かにそれは悔しいし、つらいだろう。そういう自身のしんどい経験からも「学歴はあった方がいい」という考えに至ったそうだ。

 

僕は一応大学卒業だけれども何の能力も身につけてこなかった無思考の人間だ。何も考えずに生きてきたと自覚しているし、さらに言えば一流大卒ですらない。もう踏んだり蹴ったりだ。

 

無思考だったから「大卒→就職」という道を外れた時に自分を否定してしまったし、「もう人生おしまいだ」と思い込んでしまった。自分のアタマで考えてこなかった。そう考えると「ただ大学を出ておけばいい」という考えには賛成できない。

 

むしろ18歳ぐらいに戻れるのなら「本当に大学に行く意味はあるの?」「本当にそこまでして勉強したいの?」と真剣に問いたいぐらいだ。

 

もちろん、何も考えてこなかった僕の責任もある。そこは大学までだしてもらった親に申し訳ないなとも思う。だが一方学校でそういうことを考える機会がほとんどない、もしくはあってもその期間は短いとも思う。もっと事前に「自分は何をしたいのか?」「自分が学校に行く理由は何だろうか?」「はたしてこのままの人生で幸せになれるのだろうか?」ということを自分で考える機会やきっかけを学校からも与えてほしいとは思う。

 

ちきりんさんも学校が悪いというスタンスではなく「先生のいうことを聞いていればいい」という考えや「いい大学→いい就職先→いい人生」みたいな「無思考になりがちな」学校の教育自体に問題があるのだと言っている。そしてその通りに生きて苦しんでいる人、社会の変化に対応できない人がいるのが問題だと言っているのだ。僕もその考えには賛成だ。

 

こんな感じで学歴というテーマでもお二人の考えの違いが知れて面白い。他にも違うテーマについて対談するわけだが「何故その考えに至るのか?」という理由を知ることができたのがとても良かった。

 

学歴エリートとプロゲーマー。その二人が同じテーマについて考えるときにどういう考えを持っているのかを語る。お互いの考えを尊重し、時に共感や賛同もするが、違いと思うことや自分はこうだと思うことをはっきり言う。対談をしながらお互いが相手の考えに触れ気づき学んでいく。そういう過程を垣間見ることができ読んでいて非常に楽しめた。

 

二人に共通することは?

境遇も経歴も全く違うお二人だが共通する事がある。それは

 

「自分なりに悩み考え迷いあがきまくったから今がある」

 

ということだ。その結果ちきりんさんは社会派ブロガー、梅原さんはプロ格闘ゲーマーという今の立場にたどり着いた。着いた場所は全く違えど自分なりに「どう生きたいのか?」を考えて動いてきた。結果的にお二人とも「いい人生を手に入れている」ように思える。この本ではそういう過程を知ることができた。

 

また本書の帯に

 

「人生に正解なんてない!」

 

と書かれているがまさにその通りだと思う。100人いれば100通りあるのが人生だ。お二人の人生は全然違う。でも二人とも自分の人生を「いい人生だ」と思えているのが素晴らしい。きっと大事なのは

 

「自分のアタマで考え、自分で選び決断し納得すること」

 

だと思う。それが出来れば他人の人生なんか関係ない。人と考えが違ってもいい。胸を張ってお二人のように「いい人生だ」と言えそうだ。そんなことを本書を読んで改めて感じた。実に面白い対談本だった。

 

冒頭でも伝えたけどもし仮にあなたが「いい人生を手に入れたい」と考えているならこの本を読んだだけで「いい人生を手に入れられる」わけではない。でも、お二人の考えや価値観に触れているうちにもしかしたら「いい人生を手に入れるヒントやきっかけ」は手に入れられるかもしれない。

 

お二人が対談の中で互いの価値観や考えに触れて気づき学んでいったように、あなたもお二人の対談から「こういう考えもあるのか」と気づくこともあるだろう。そういう小さな気づきを得て改めて「自分にとっていい人生とは何なのか?」というのを考えてもらえばと思う。僕もこれから自分にとってのいい人生について考えていくつもりだ。

 

「自分のアタマで考え悩み迷いあがくまくろう!!」

 

※なお僕が読者登録をしているあきお (id:akio130)さんが章ごとの感想を書いているのでさらに詳しい内容を知りたい方は、そちらのブログも読んでみてください♪

【本】「悩みどころと逃げどころ」の6章「職業」を読んで。とことんあがいて器の大きさを知る大切さ。 - 会社辞めて一旦ニートになります

 

それでは今回はこの辺で!!

最後までご覧いただきありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!