僕が好きな番組の一つに「ドキュメント72時間」という番組があります。
72時間同じ場所を撮影し続けそこに来る人たちにその場所への思いや、現在の心情などを訪ねる番組。いろいろな人の人生を垣間見ることができてとても面白い番組です。
今回は日本一の品ぞろえを誇る巨大画材店に72時間密着。そこを訪れる人たちにインタビューをしていました。その中で個人的に面白いなぁと思った人たちをご紹介したいと思います♪
気になった人たち
フランス人男性 来日9年
最初に気になったのはスケッチブックを探しているフランス人男性でした。リュックの中には沢山のスケッチブックが入っていたんですね。「何かのアーティストかな?」なんて思ってたのですが、スケッチブックに描かれていたのは日本の漫画。
BLEACH、ハンターハンター、バカボンドなど様々な日本の漫画をとても好きなんだそうです。男性は漫画を愛しすぎて独学で勉強しているとのこと。
「夢はいつかコミケ同人誌を売ること。」と語っていました。マンガ好きな海外の方は結構いますが、「漫画を描きたい」って思って実行しようと思う人はなかなかいないんじゃないかな?
日本人男性 48歳。
次に気になったのが大きなホッチキスを探している男性。どうやら商品タグを留めたくてホッチキスを探しているとのこと。
男性は怪獣フィギュアのデザイナーとして独立していて怪獣のソフビなどをイベントで売っているみたいなんですね。気になるのは何でそういう仕事をしているのか?ということ。
彼は元々デザイン会社で働いてたのですが病気で続けられなくなってしまった。できることをやるしかない→まずは絵を描き始めそこから立体物をつくる方に移行していったとのこと。
こういう病気がきっかけで「自分ができることをやろう」と思う人はいますよね。
男性は48歳ですが、この年齢からでも何かを始めるのは遅くない、そう思わせてくれるインタビューでした。
男子高校生
授業中に絵を描くために色鉛筆を購入。
奇形、グチャッとした絵を描きたい。なぜか書きたい。小学5年生ぐらいから描き続けているので自分にも理由はわからない。
自分でも理由がわからないのに絵を描き続ける。なんか山があるから登るみたいな壮大なものを感じます。アーティストだなぁ。かっけぇぇなと思いました。彼にはこのままずーっと絵を描き続けてほしい。
タイ出身の アーティスト
彼は油絵の具を大量に買い込んでいました。
この場所を知ってから東京に来るたびこの画材店を利用。自画像を中心に描いていて日本の美術館でも展示。
「絵を描かないと病んでしまう」
っていう言葉が印象的でしたね。アートと生活が一体になっていてこれが芸術家なのかなぁと思いました。
店員と話し込む女性
額縁が並ぶフロアー 自分が描いた作品を額縁に入れて保存したいということで額縁を買いに来たとのこと。
趣味の油絵を展覧会に出しているみたいですね。
インタビューしてみると額縁はなんと10万円もするようです。でも人生短いと思って好きなように生きるって決めたからいいんだとのこと。
それで番組スタッフが好きなように生きてこなかった?と尋ねると家族がいるのでなかなか好きなように生きてこれなかったとの回答がありました。
結婚して30年。ご主人はジャズバンドでドラムをやっているようなのですが洋服など全てご主人が決めちゃってたそうです。それに対して奥さんはそれまで我慢してきていたらしいのです。
でも30年経ってやっと自分の好きなものを着て好きなことをやろうと決めたとのこと。ちなみにご主人とは別れていないっぽいんですよね。
30年間我慢し続けてきた奥さんの中でどんな出来事があったんだろうか?何でそう決意することになったんだろうか?もっと深く聞きたい。めっちゃ気になる‥‥‥。でもそこまでは深掘りしないのがこの番組なんだよなぁ♪
焼き鳥屋の雇われ店長
この男性はキャンパスを買ってて仕事とは別で絵を描いているそうです。
男性の場合仕事が終わった深夜にふとキャンパスと向き合いたくなるとのこと。こういうのを描きたいというのがあると止まらずに毎日でも描けちゃう。その時間がとても楽しいんだそうです。
うーん、仕事以外で没頭できるものがあるっていうのはとても幸せですよね。
20歳の男性
小さいころから漫画を描き続けてきた男性。漫画のトーンを買いに来ていました。
真っ白な紙に描けば無限に広がる感じがあって、自分が自由に描けちゃうのがいいとのこと。
ちなみにこの男性は親の反対を押し切り上京したみたいなのですが今年漫画家デビューを飾ったそうです。それまでは親からは諦めろ、辞めろ、普通に就活しろと言われていたみたいですがデビューが決まった途端に応援する方向へ。
親御さんっていうのはそんなもんなんでしょうね。やっぱり心配なんでしょうし。ただデビューが決まってから続けるのが大変な世界みたいですから、ぜひずーっと続けられる漫画家を目指して頑張ってほしいな♪
趣味で能面を彫る男性 コンサルティング業
仕事帰りに画材店を訪れる男性。胡粉とにかわを購入するために訪れていた。
胡粉とは?
粉(ごふん)は顔料のひとつ。現在では貝殻から作られる、炭酸カルシウムを主成分とする顔料を指す。かつて中国の西方を意味する胡から伝えられたことから、胡粉と呼ばれる。古くは鉛白(塩基性炭酸鉛)を指した。日本画や日本人形の絵付けに用いられる。
引用元:胡粉 - Wikipedia
にかわとは?
日本では、主に食品や医薬品などに使われる純度の高いものをゼラチン、日本画の画材および工芸品などの接着剤として利用する精製度の低いものを膠
(ニカワ) 、蹄を原料とするものは hoof glue と称している。引用元:ゼラチン - Wikipedia
男性は丸1年半かけて人間の等身大の能面を彫っているんだそうです。きっかけは5年前に展覧会で見た能面になぜか心が惹かれたとのこと。
絵を描いたり、造形物をつくる人はいますが能面っていうのは珍しいですよね。僕はこれまでの人生で「能面作ってます」っていう人には出会ったことがないです(笑)
男性は相当能面にハマっているらしく車にも作品を乗せていました。一つの木から作られた能面はとても本格的でしたね。あんなの車に乗ってたらびっくりしちゃうっていうレベルです。
海外などの出張の際も能面を肌身離さず持っていくみたいでホテルでも夜中の2時3時になっても彫ってしまうぐらいのハマりっぷり。
いやぁ、人は何に興味が出て何にハマるかなんてわからないものですね。こういうのを聞くと積極的に色々なものに触れることって大事なんだなぁと気付かされます。
木製パネルを探す男性
ある男性は自分の写真をプリントする木製パネルを探していました。機械に入れて木に直接プリントする。
話を聞いてみるとこの男性は仲間内で妖精クラブ(フェアリー部)というものを作って活動しているそうです。このクラブでは妖精の世界を再現する作品を作っているとのこと。なんじゃそりゃ?って感じでメチャメチャ気になったんですけど、時間が短くて詳細まではわかりませんでした。
もっと詳しく聴きたかったなぁ。フェアリー部。めっちゃ気になるわぁ‥‥‥。
というわけで巨大画材店には様々な面白い人たちが訪れていましたね。
72時間で出会った名もなき芸術家は104人。番組で取り上げられなかったけどもっと個性的な人がいて、各々がそれぞれの理由で芸術と向き合っているのでしょう。
改めてドキュメント72時間はやっぱり面白い。名もなき一般の人でもドラマがあるんだよなぁと思っていつもワクワクしながら見てしまいます。そして多くの人の人生の一端に触れることができて非常にタメになりますね。
ちょこっと自分の人生に迷っている人なんか見てもらうと参考になる人に出会えるかもしれない。名もなき人の人生こそ参考になりますよ。
巨大画材店はどこ?
ちなみに今回72時間密着していた巨大画材店ですが、看板からなどから判断して「世界堂」というお店のようですね。⇩にお店のリンクを貼っておきます♪
芸術に興味がある方はぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか??
それでは今回はこの辺で♪
最後までご覧いただきありがとうございました♪
次回もよろしくお願いいたします。
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