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ドイツはなぜ難民の人たちに人気なのかを調べてみた。

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 時間はたっぷりとあるので、ニュースを見たり家でとっている新聞を見たりするのですが、最近は中東やアフリカの国々の混乱からヨーロッパに連日難民の方々が大量に押し寄せているというニュースが気になります。

 

ヨーロッパの中でも特に人気なのがドイツだそうで、なんと2日間で2万人も入ってきているとのこと。

 

経済的にドイツが安定しているという事が大きいのだと思うのですが、

はっきりとした理由は把握していないので、今回は何故難民の方々がドイツを目指すのか??その理由について調べてみました。

 

※以下平成27年9月8日の読売新聞より一部引用しております。

 

①難民の受け入れに対して好意的である

 ドイツの側からすると、難民を受け入れることで、経済を支える労働力として活用したいという思惑があります。

 

ドイツも日本と同じように、少子高齢化社会をむかえていて、

人手不足の状態です。

しかもドイツは景気がいいという事もあって現在、数十万人の人手不足と言われており、特に病院や機械関係の技術者などの専門職が足りていないとのこと。

 

子供はすぐには増えないし、じゃあどうしようってなった時に難民の方の力を活用しようという話になるわけですね。

 

実はこういった政策というのは今に始まったことではなく、ナチスのユダヤ人迫害、虐殺の歴史から反省してそういった異民族であったり異国の人を難民や移民として受け入れてきているわけです。

 

僕はサッカー好きなのですが、ドイツ代表の選手にもその傾向は反映されていてアフリカ系の人だったりトルコ系の人だったり東欧系の人だったりと民族的には結構ごちゃまぜの状態です。

 

そういう人たちを受け入れてうまく活用したから、2014年のワールドカップも含めてドイツが活躍しているのではないかなと思っています。

 

もちろん、サッカーに関していえば、2000年のユーロでの惨敗から若手の強化を見直したりというのも成果としてありますが、その話をすると永ーくなるのでここでは割愛します。

 

②移民後の生活がある程度保障されている

たとえ難民としてドイツに入国することが出来てもその後が放置プレーだったら結局難民の方の生活は苦しいままです。

 

何故なら、言葉も話せないし労働に必要なスキルも身についていないわけですから。いくら好景気のドイツとはいえ、それでいい待遇の仕事につけるわけではないですよね。

 

それはドイツにとっても好ましい事ではなく、国として人道的な面から難民の方を受け入れているという側面もありますが、先述したように労働力として活用したいという思惑の方が大きいわけです。

 

そこで、ドイツは国として難民の生活支援のために60億ユーロ(8000億円)を拠出するとのこと。

 

内訳は

・難民の方の収容施設の建設

・難民申請の手続きの迅速化

・給付金の支払い

・ドイツ語教育

などにあてられるとのこと。

 

これほどの大金を支払ってでも難民を受け入れる価値があるとドイツは国として考えているわけです。いわゆる先行投資に近い考えですかね。

 

難民の方を手厚く保護して教育を施すことで、労働力として活用するというのは勿論のこと、難民をこれだけ受け入れている国という事で、人道的な面からもステータスは上がるでしょう。『ドイツは素晴らしい国である』と。

 

実際にやっていることは素晴らしいですしね。ただ、いい恰好がしたいというわけではなくて、国にとっても利益になるし、難民の方にとっても利益になる

いわゆるwin-winの関係が成り立つようなシステムが出来ているわけですから。

 

この辺りは同じく少子高齢化で人手不足の日本でもみなえらえばいいなじゃないかなと思うんですがね。

 

日本の文化とか日本語とか教えてあげてっていうのは難しいのかな??まぁ、地理的に中東やアフリカの国の方が難民として来るのは難しいのかもしれないけど(^^;

 

ちなみにですが、難民の方が受け入れられた後の生活の事も2015年9月8日の読売新聞朝刊に書かれていました。

 

到着後は政府や自治体のサポートの元、最初の3か月は収容施設で暮らすようですね。まぁ、いきなりドバっと国内に散らばられても困りますし、申請の手続きなんかもしなければならないですから、これは当然でしょう。

 

その間、食料や衣類の提供はあるし、病院にも行ける。就学年齢の子であれば近くの学校に通うことも可能だそうです。

 

その他にも電話代や散髪代、生活費として少なくとも毎月143ユーロ(計算したら大体19万円ぐらい)は出してもらえるとのことなので至れりつくせりといった感じです。

 

そりゃ、難民の人はドイツを目指すよなーと思います。僕が難民の立場でも迷わずドイツを目指しますね。

 

ただ、そういった生活は受け入れから3か月後まででその後は州や自治体によって待遇は異なってくるのですが、ドイツの場合には州ごとに中央政府から独立して自己責任で財政を運営する必要があります。

 

そのため予算をきっちりと決めて難民の方の教育などに取り組みますし、そもそもその州の政策がめちゃくちゃだったり、財政基盤が脆弱であれば難民の方はその州には集まらないでしょう。

 

それは結果として州の凋落にもつながりますから、必死に政策を考えて難民の方が自分の州に来るようにするはずです。

 

そういった点からも難民の方にとっていい環境なんではないかなと思いますね。

 

ただ、必ずしも難民としてすべての人を受け入れるわけではないのでそこら辺の条件も書いておきます。

 

基本的に難民申請をする場合には、政治的は迫害などから逃れてきたことを証明しなければならないそうです。うーん、この『証明』というのが一つのキーポイントになりそうですね。

 

単に自分の国が内戦状態であるからといった理由ではだめなのか?証明といってもどう証明するのか?それこそ、着の身着のまま逃げてきた人もいるでしょうから、その辺りの人の申請はどうするのか?など課題はありそうですね。

 

こういった証明が出来ず難民として認定されず強制送還されてしまうケースもあるようなので、その辺りは意外にシビアなのかなと思います。

 

まぁ、全ての人を受け入れていたら難民で膨れ上がってしまいますし、中には単にドイツに移住したいだけという人もいるでしょうから、その辺りはある程度基準を厳しくせざるを得ないのでしょう。

 

とまぁ、こういったわけで必ずしも難民としてドイツに受け入れてもらえるわけではないですが、それでも入国後の待遇面などでドイツを目指すメリットは多そうです。

 

ただ、難民を積極的に受け入れてきたことで、ドイツ国内でも『難民に仕事を奪われる』といった声もあったり、移民や難民を受け入れるのに反対する団体からの反発もあるなど必ずしもプラスの面だけではなさそうです。

 

今後はいかに国内のそういった人たちの不満を和らげつつ、

難民を受け入れ国の力として活かしていくのか。

 

ドイツの国としての政策や各州の政策にも注目したいところですね。

 

今回は少し長くなりましたが以上です。

また次回もよろしくお願いいたします。